ズットボーイフッド 

25才、全部捨てて世界へ

アイルランドでハイキング!!

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こんにちは、RENです。

 

遂にアイルランドで念願のハイキングに挑戦してきました。

 

向かった先は、当初から予定していたWicklow Way。

 

アイルランドに来てから早くも2ヶ月が経ちましたが、

 

家探しや仕事探しなどが落ち着いてきたので、

 

ようやく大好きなハイキングへ出掛ける事ができました。

 

アイルランドには英語の勉強のために来てますが、

 

でも目的はそれだけじゃない。

 

勉強も仕事も、遊びも全て全力で楽しんで自分を成長させるために来たので、

 

僕の生きがいであるハイキングも全力で楽しんで来ましたよ。

 

そんなわけで今回はその模様をご覧下さい。

  

 

はじめに

 

Wicklow Wayはアイルランドの首都ダブリンの南にある

 

ウィックロウマウンテン国立公園に存在するロングトレイル

 

トレイルの全長は約130kmほどなので、

 

アメリカに存在する4000〜5000kmクラスのロングトレイルと比べてしまうとその差は歴然ですが、

 

それでもWicklow Wayも立派なロングトレイルのひとつ。

 

僕自身、いつかはアメリカやニュージーランドロングトレイルに挑戦したいと思っているので、

 

距離的にも歩きやすいWicklow Wayは、

 

僕のロングトレイルデビュー戦として相応しい場所だと思って選びました(近いし)。

 

ちなみに、海外で単独でハイキングするのもこれが自身初。

 

だから自分にとってはとても大きな挑戦だったのです。

 

ハイキング初日

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ハイキング初日。

 

11月6日。

 

みなさんご存知の通り、この日は僕の誕生日。

 

わざわざこの日にスタートできるよう日程を調整してきました(プレゼントまだまだ受付中)。

 

Wicklow Wayのスタート地点はダブリンの南にあるマーレイパークから。

 

石造りのゲートを越えて遂に僕の旅がスタートです。

 

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マーレイパークは自然豊かな公園。

 

ダブリンの中心地から離れているので、

 

ゴミなどもほぼ落ちていなくとても綺麗な公園です。

 

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マーレイパークを抜け、人や車が入って来ない林道をひたすら登ります。

 

標高も少しずつ上がり始め、振り返るとダブリンの街が一望できます。

 

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そして先へ進むと、もうそこは本格的なトレイル。

 

一般の観光客の姿はありません。

 

イカーかトレイルランナー、あとはMTBの人もいたな。

 

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そして初日に通ったこの1本道のトレイルがとにかく素晴らしかった。

 

超興奮した。

 

「遂に俺のハイキングが始まったんだ!!」という気持ちで、胸が高なりました。

 

この辺りのトレイルはあえて例えるなら、

 

長野の車山高原の山域に似た様子のトレイルでした。

 

そんな矢先、僕がまず最初に思い知らされたのがアイルランドの風の強さ。

 

もうね、ほぼ台風レベルなんです。

 

風が強すぎて大人の男がまともにまっすぐ歩けないんです。

 

風だけなら良いですが、雨も降ったり止んだりを繰り返すので、

 

もうハイキングには最悪極まりない条件でした。

 

トレイルで出会ったアイリッシュのハイカーと話したら、

 

風に関しては「これが普通だよ」とのこと。

 

雨に関しては「だいたい曇りか雨だけど、もし太陽が出たら君はラッキーだよ」とのこと。

 

日本だったら間違いなく計画中止にするほどの天気でしたが、

 

「これがアイルランドの山なんだ」と自分に思い込ませて、

 

初日は22km先にあるバックパッカーズホステルを目指しました。

 

 

ハイキング2日目

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初日の雨でずぶ濡れになった装備を全て一晩で乾かし、2日目スタート。

 

この日は、最も山らしい山を歩く、Wicklow Wayのメインセクションです。

 

が、この日も朝から雨。

 

予定では、この日は24kmを歩かなければなりません。

 

この時季のアイルランドは日照時間がとても短く、

 

朝の8時頃に明るくなって、夕方は16時半には日が暮れます。

 

ですが朝から雨が降っていたので、9時過ぎまで雨宿りして、雨が落ち着いてきてから行動開始。

 

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休憩はほとんどとらず、歩きながら行動食を食べてひたすら歩き続けます。

 

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川。

 

水が濁っているのは汚れや大雨によるものではなく、

 

ウィックローの地質が影響しているらしいです。

 

詳しい事はわかりませんが、水は透明が良かったかな。笑

 

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そしてようやくたどり着いたのがこちら。

 

Lough Tayという湖です。

 

Wicklow Wayで最も見所となるスポット。

 

このLough Tayの水も先ほどの川と同様に褐色です。

 

まるでギネスビールのようにも見えるという事で、

 

通称「ギネスレイク」なんて呼ばれ方もしています。

 

湖の奥が抉り取られたような地形になっているのは

 

恐らく大昔の氷河が作り出した地形です。

 

ちょうどここで写真を撮った後、

 

爆風でバランス崩して恥ずかしいぐらい派手にコケましたが

 

周りを見渡して誰もいない事を確認するやいなや速やかにこの場を後にしました。

 

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そして夕方になり日も暮れ始めました。

 

この日予定していたキャンプ地がなかなか見つからず、

 

ひとりで彷徨っていたら、1台の車が僕の横に止まりました。

 

車には1人のおばちゃんが乗っていて、彼女は脇道に車を止めると、

 

おばちゃん「そんな所で何してるの?あなたどこから来たの?」

 

僕「日本から来ました。Wicklow Trailを歩いてるんですが、今夜のテント場がなかなか見つからなくって....」

 

おばちゃん「あらま!!随分と遠い国から来たんだね。アイルランドへようこそ」

 

おばちゃん「このあたりにいくつかテントサイトがあるから、そこの管理人やってる知り合いに電話してあげるわ。ちょっと待ってなさい。」

 

おばちゃん(電話中)「ハロー、今ね日本人の旅人に会ったんだけど・・・・・」

 

待つ事5分。

 

おばちゃん「もう大丈夫よ。この道の先にあるキャンプ場でテント張って良いって」

 

僕「ほんとですか?わざわざ電話してくれてありがとうございます。」

 

 おばちゃん「気にしないで、そんな事よりあなたカメラ持ってるでしょ?記念に1枚撮ってあげるわ」

 

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で撮ってもらったのがこの1枚。

 

テントサイトが見つかった事による安堵感とおばちゃんの優しさで

 

僕もホッとした表情でした。

 

おばちゃんありがとう!!

 

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そしてコチラが今夜お世話になるキャンプ場。

 

キャンプシーズンじゃないのでお客さんはもちろん、管理人さんもいませんでした。

 

つまり完全貸切状態!!

 

僕のテンションぶち上がり。

 

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即テントを設営して、静かな夜を過ごしました。

 

 

ハイキング3日目

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翌朝。

 

夜中に数時間雨が降ったみたいです。

 

水たまりが少し凍ってたので、0度近くまで冷え込んでいるようです。

 

しっかりと防寒対策をしてきたので、思いのほか朝までぐっすり爆睡する事ができました。

 

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朝は紅葉を見ながらゆっくりと朝ごはんを食べてからスタート。

 

最高な時間だったな。

 

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3日目は朝早めに出発できたので、のんびりとハイク。

 

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ハイキング中は常に地図を片手に歩きます。

 

地図は道に迷ってから見るんじゃなくて、

 

常に自分がどこを歩いてるかを確認しながら歩きます。

 

リスクのある海外の単独行ハイキングだからこそ基本中の基本を守ってハイキングを楽しみました。

 

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3日目は樹林帯歩きも。

 

苔が綺麗で八ヶ岳南アルプスの山域に似ていました。

 

あ〜日本の山にも登りたい。

 

 

 

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そして3日目の目的地到着。

 

楽しみにしていたアイルランドのローカルパブです。

 

トレイルとトレイルを中継する集落に存在するアイリッシュパブ

 

日本でのハイキングじゃ味わえない、アイルランドならではのカルチャーです。

 

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酒に弱いので1パイント飲んだら明日確実に歩けないなと思ってハーフパイントで注文。

 

もちろんアイルランドのビール「ギネスビール」で乾杯です。

 

飯も頼んで、一人でお誕生日会。

 

なかなか贅沢で良いでしょ?

 

え?寂しくないよ。

 

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そしてこの夜はコチラのバックパーカーズで。

 

4人部屋ですが、僕とお喋り好きのアイリッシュのおじいちゃん(ブライアン)の2人だけでした。

 

ブライアンとの出会いもとても嬉しかった。

 

彼は数年前までロンドンのテレビ局で働いていたけど、

 

今は退職して彼の故郷であるアイルランドを放浪して生活しているらしい。

 

彼は流暢に英語が話せない僕の話を僕の目を見てしっかり聞いてくれたし、

 

僕の知らない事を沢山教えてくれた。

 

「ハイキングが好きならスペインのCamino de Santiagoってトレイルも良いぞ」

 

「明日の天気調べてあげるよ」

 

「音楽は何聞くんだ?」

 

「俺はブルースが好きだからアイルランドのブルース教えてあげるよ」

 

「日本のウィスキーって美味いよね」

 

この日の夜は、眠りにつくまで彼とひたすら話した。

 

ハイキング最終日

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そして最終日。

 

ブライアンに別れを告げてハイキングスタート。

 

最終日は25km歩きます。

 

ちょっぴり寂しい気持ちもありながら、噛み締めながら大事に歩きました。

 

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トレイルに存在するシェルター。

 

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アイルランドらしい趣のある風景が素敵です。

 

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昔の教会の跡地です。

 

こんな風景も日本じゃ見られないアイルランドのトレイルならではの風景です。

 

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この日の後半は公道も歩きました。

 

公道は所によっては歩道がないので、腰に蛍光カラーのベスト巻いて歩きました。

 

出発前に僕のフラットメイトが車道歩くとき危ないから貸してくれたベスト。

 

役に立ちました。

 

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最終日もあいにくの雨の中、1人で歩いていたら急に1台のバンが止まりました。

 

車には男気がありそうな職人さんぽい人。

 

「おい、良かったら乗ってくかい?」

 

僕は一瞬何が起きたのかわからなくなりました。

 

ヒッチハイクもしていないのに、

 

雨の中1人で歩いていた僕を見て彼は僕を車に乗せてくれたのです。

 

そんな彼は車内で僕に、

 

「今日は雨が強くて仕事にならないから、早めに帰る所だったんだよ。」

 

「寒かっただろ?この先のカフェまで送るからカフェで暖まってからダブリンまでバスで帰った方が良いよ。」

 

と言って、見ず知らずの僕の事を気遣ってくれました。

 

ヒッチハイクなどで人の車に乗るのは危険だという意見もあるのはわかりますが、

 

僕はただ彼の純粋な優しさに感謝の気持ちしかありませんでした。

 

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そして彼と別れて僕はバスの時間までカフェで暖まりました。

 

カフェの人達も凄く温かくて、

 

「この雨の中歩いて来たの?美味しいホットチョコレートいれてあげるから待ってて」

 

と優しい言葉を掛けてもらいました。

 

疲労と雨に濡れて少し体調が悪かったので風邪薬を飲んでから、

 

バスに乗ってダブリンにある家まで帰りました。

 

旅を終えて

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気がついたら4日間全部天気が悪く寒かったです。

 

オフシーズンなのでほとんどトレイルにはハイカーもいなく、

 

良くも悪くも孤独なハイキングとなりました。

 

「雨、風強い、寒い、孤独」って最悪やん!!て気もしますが、

 

だからこそ旅の途中で出会った人達はみんな優しく温かかったです。

 

アイルランドの素晴らしい自然も心に焼き付いてますが、

 

それ以上に助けてくれた人達の優しさが僕の心に大きく響きました。

 

名前も知らなければ、恐らくもう2度と出会う事もない彼らにお礼をする事はもうできませんが、

 

彼らから受けた優しさを、今度は僕が誰かに返してあげればそれで良いと思います。

 

なんだか凄く真面目で良いヤツぶった感じの終わり方になっちゃうのが少し鼻につきますが、

 

とにかくロングトレイルは、ハイキングは、旅は、自然は、人は素晴らしいって事。

 

もう既に新たな目標に向かって計画を立て始めています。

 

それは「オーロラを見に行くこと」と「世界一の星空を見に行くこと」。

 

来年の夏にも大きな旅を計画しているので、

 

アイルランドで頑張って働いて銭を稼がなければですね!!

 

いつだって求めてるのは「成功」じゃなくて「成長」。

 

全部楽しんでいきましょう。

  

 

 ではまた。